2018年4月30日月曜日

期間限定!空港で食べられる、噂の「クリスピー・ルンダン」メニュー

Selmat malam! こんばんはー!

前回紹介した、「ルンダンはクリスピーじゃない」騒動ですが、まだ続きがありました。

この騒動に便乗して、

「"クリスピーじゃない"と批判するなら、
じゃあ"クリスピーなルンダン"を作ってやろうじゃないか!」
というブルネイのレストランが現れたんです。。。


(写真: Rahwani Zahari氏撮影 Borneo Bulletinより)






















ブルネイ国際空港出発ロビー階にあるレストラン「Anjung Saujana(アンジュン・サウジャナ)」で、
5月15日までの期間限定でクリスピー・ルンダン・チキンのプレートメニューが提供されるそうです。
お値段はおよそ800円(換算レート:1ブルネイ・ドル(BND)=約80円)。

写真から想像するにルンダンのソースに漬け込んだ骨つきの鶏肉を揚げている感じでしょうか?
グリーン・チリ(赤より緑の唐辛子のほうが辛い)のナシ・ゴレンにサンバルソースやインド系のおせんべいなどのコンディメントが添えられているようです。

ボルネオ・ブレティン紙の記事によれば「このメニューを注文した人は、是非ハッシュタグ「#rendangcrispy」をつけてソーシャルメディアにアップしてください」とのこと。

これならマスター・シェフの審査員も納得してくれるのでしょうか?

このAnjung Saujanaレストランは、ロイヤル・ブルネイ航空(RBA)の機内食を製造している「Royal Brunei Catering」(ロイヤル・ブルネイ・ケータリング)が運営しているレストランです。

ブルネイではかなり大手の食品製造・飲食店だけに、なかなか攻めのメニューを出して来て面白いです。

出国審査場に入るすぐ手前にあり、軽食、ペーストリー、ブッフェなど種類も豊富なので、ご旅行の帰りに是非寄ってみてはいかがでしょうか?

ディナー・ブッフェはアジアンと洋食どちらも楽しめます。
断食(ラマダン)中に旅行される場合は、断食明け(スンカイ)ブッフェをお試しになるのもいいかもしれません♫




さらに、ほかのレストランでもこんなものが。。


ステーキ・レストランのCharcoal(チャコール)が、英国版のマスターシェフにちなんで、ルンダン味のフィッシュ&チップスを販売。笑

やはりクリスピーであることを追求しているため、普通のフィッシュ&チップスにルンダンのソースをつけるのではなく、ソースを衣に混ぜて揚げている。。。

お値段はおよそ1360円(1ドル80円換算)。
これは味が想像できないので、近いうちに試してみたいと思います😅💦

こちらのレストランもラマダン中のブッフェがかなりボリューム満点で人気があります。
ステーキ以外にラム肉などの串焼き系も美味しいとのこと。

場所はバンダルスリブガワン市内中心部に程近く、Le Gallery Suites Hotel というホテルに併設、且つ周辺にも数件ホテル サービスアパート があるので、宿泊客にはアクセスしやすいかと思います。



今回紹介した2軒は、どちらもブルネイでは比較的きちんとしたレストランで、中級くらいの位置付けです。

ただ審査員を批判するだけでなく、そこからインスピレーションを受けてメニュー化してしまうあたりに、ブルネイ人の温厚さというかユーモアを感じました。

今後も知られざるブルネイの食文化について紹介してきたいです^^

それではSampai jumpa lagi!

2018年4月8日日曜日

今週話題の現地NEWS ーマレー料理「ルンダン」はクリスピーじゃない!?

こんにちはー!

今回は、ブルネイをはじめ東南アジアの島嶼国(インドネシア、シンガポール、マレーシア)で今週話題になった、ある出来事について書きたいと思います。



その名も、”マレー料理「ルンダン」はクリスピーじゃない?”事件

イギリス版「マスター・シェフ」に参加したマレーシア出身の出場者が、自分にとって思い入れのある料理として、ココナッツミルクで炊いたマレーシアの国民食「ナシ・ルマ (Nasi Lemak)」を作ったところ、サイドの「チキン・ルンダン(Rendang Chicken)」が”クリスピー”ではないと、審査員に酷評されてしまいました。

 

そもそもルンダンは、牛・鶏・ヤギ肉などをココナッツミルクとレモングラス、クミン、コリアンダー、唐辛子などのスパイスをふんだんに使って煮込んだ、カレーのような煮込み料理です。

材料と作り方についてはこんな感じ↓。
チキン・ルンダンのレシピ(英語)
ビーフ・ルンダンのレシピ(英語)
クックパッドでも、ルンダン又は「レンダン」で調べると数件ですが、日本の方が作られたレシピが載ってます♫

よーく煮込まれたルンダンは、ほろほろと身が解けてとっても美味しく、鶏肉であれば鶏皮はスパイスが染みてプルプルとしています。

私は学生時代、東京のとあるマレーシア料理店でアルバイトをしていたのですが、賄いで食べられるのをいつも楽しみにしてました。



ザレハさんが作ったナシ・ルマのルンダンは、ルンダンを見慣れている私からすればジューシーで美味しそうだと感じますが、マスターシェフUK審査員のJohn Torode氏とGregg Wallace氏は、


「皮がクリスピーじゃない。ソースが皮全体にかかっていて、とても食べられたものでない」


「ナシルマのサイドに、このルンダンはふさわしくない」

といった、独断の評価をします😅💦

この一件がマレーシアで炎上!TwitterなどのSNSで審査員への批判が殺到すると、

今度はJohn氏が、

「ルンダンは多分インドネシア料理だ!ナマステ!」と投稿。
(*ナマステはヒンディー語の挨拶🙏)

これが更なる炎上に発展してしまい、ルンダンの発祥の国はどっちなのかといった議論を巻き起こしました。

参考記事:
BBCアジアでの報道記事:Malaysians roast MasterChef over chicken rendang elimination
ロイター通信:英番組の審査員発言、東南アジアで料理発祥地巡る議論に

ルンダンは、マレーシア、インドネシアだけでなく、シンガポールとブルネイでも国民食として親しまれています。

ですから、今回の一件はセンシティブな話題となりましたが、その一方で各国の人々の反応を見ると、4カ国の絆がより深まったようです。

Facebookでは、こんな投稿が人々の共感を集めました!


こちらのページはもともと、インドネシア、シンガポール、ブルネイ、マレーシア4カ国の文化の相違点をわかりやすくまとめていたり、各国のイベントごとを紹介していて、参考になります♫



ブルネイでもこんなソーシャル・インフルエンサーが!





なんと駐ブルネイ米国大使も、この騒動について「チキン・ルンダンをランチに食べながら、晴れの”ブルネイ日和”を満喫。(ルンダンは)そのままでパーフェクト。#クリスピーじゃない」と投稿したのです。

マレーシアでもナジブ現首相とマハティール元首相が本件についてコメントしてましたが、小さな国ブルネイでも気持ちは同じ。多くの人がアレン大使のInstagram投稿に賛同しました。


今回の一件で、ルンダンの魅力が多くの人に伝わり、また東南アジアの4カ国がお互いを理解し団結を深めることに繋がったのではないかと感じました!



パンダンという葉と一緒に炊いたナシ・ルマ&ルンダン(著者撮影)
レトルト缶なども売ってます!こちらはブルネイ産です(著者撮影)


































ブルネイ及び東南アジア島嶼国を訪れる際には是非、彼らのソウル・フード、「ルンダン」を試してみてくださいね〜



それではSampai jumpa lagi!